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NPOの基礎知識
◆ NPOとは?
NPOという言葉は、Non‐Profit Organization の頭文字をとったもので、
直訳すると非営利団体になります。
通常、NPOと呼ぶときには、営利を目的としない民間団体、主に市民団体のことを指します。
一方、NPO法人とは、NPOに対して与えられる法人格のことで、 正確には「特定非営利活動促進法(以下、NPO法という)」によって設立された特定非営利活動法人です。

営利を主目的としないことから、 ボランティア団体との認識が強いようですが、 「営利を目的としない」とは、団体構成員(社員)に対し、剰余金(利益)を分配しないことを意味しており、 「収益を目的とする事業」や「対価を得てする事業」を行ってはならない、という意味ではありません。
◆ NPO法人の位置づけ
NPO法人は、公益法人の一部に位置する法人です。 NPO法人:図
◆ NPO法人の要件
NPO法人となるためには、NPO法によって定められた要件を満たさなければならず、これらの要件全てに当てはまっていなければNPO法人の設立はできません。
【NPO法人の要件】
活動目的がNPO法の17分野のいずれかに該当すること(複数選択可)
不特定多数の利益の増進に寄与することを主な目的とすること
営利を目的としないこと
宗教や政治活動を主な目的としないこと
特定の政党や候補者を支持又は反対することを目的としないこと
特定の政党のために利用しないこと
特定の個人または法人その他の団体の利益を目的として
事業を行わないこと
特定非営利活動に係る事業に支障をきたすほどの収益事業をしないこと
暴力団やその関連団体でないこと
10
社員の資格に不当な条件をつけないこと
11
団体を構成する社員が10人以上いること
12
役員のうち報酬を受けるものの数が、
役員総数のうち3分の1以下であること
13
役員として理事を3人以上、監事を1人以上置くこと
14
各役員について、その配偶者もしくは3親等以内の
親族が2人以上いないこと
各役員ならびにその配偶者および3親等以内の親族の数は、
役員総数の1/3を超えないこと
15
役員がNPO法第20条に規定する欠格事由に該当しないこと
◆ NPO法人の活動の種類
NPO法人を設立するには、特定非営利活動を行うことを主たる目的としなければなりません。
NPO法が定める「特定非営利活動」とは、次の2つを満たす活動を指します。
1.下記の17分野のいずれか(複数選択可)に該当する活動であること
2.不特定多数のものの利益の増進に寄与することを目的とする活動であること
この17分野については、できる限り柔軟に解釈することが可能です。
また、NPO法人はその主たる目的を特定非営利活動としなければなりませんが、その反面、従たる目的として特定非営利活動以外の活動を行うこともできます。
保健、医療又は福祉の増進を図る活動
社会教育の推進を図る活動
まちづくりの推進を図る活動
学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
環境の保全を図る活動
災害救援活動
地域安全活動
人権の擁護又は平和の推進を図る活動
国際協力の活動
10
男女共同参画社会の形成の促進を図る活動
11
子どもの健全育成を図る活動
12
情報化社会の発展を図る活動
13
科学技術の振興を図る活動
14
経済活動の活性化を図る活動
15
職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
16
消費者の保護を図る活動
17
前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、
助言又は援助の活動
◆ NPO法人のメリットとデメリット
【メリット】
1.権利義務の主体となることができる
法人格を取得することで、不動産や預金の名義主体になることが可能になります。
任意団体のままでは、不慮の事故の際に代表者が訴えられる可能性が高いですし、無限責任を負わされる可能性も否定できません。
しかし、法人格を取得していれば法人が訴訟の主体になれますので、
不測の事態にも対処しやすいのではないでしょうか?
2.社会的信用が増す
一般的に法人格を取得しているということは、任意団体に比べ社会的信用が強まります。
それは定款により内部規律を定めていること、そして何より行政の認可を得ていることから生まれる安心感によるものと考えられます。
また、事業計画書や収支予算書等により、団体の具体的な活動内容が外部から把握でき、周囲の賛同を得やすくなることも法人化のメリットと言えます。
3.補助金・助成金を受けやすい
通常、行政からの業務の委託や補助金は、責任の所在を明らかにするといった観点から対象者を法人に限定しています。
また、民間団体からの補助金についても、法人であることが要件になっているところも多く、任意団体に比べより補助金が受けやすいと言えるでしょう。
【デメリット】
1.活動内容に制約がある
法人化により事業内容等について定款の制約を受けます。
例えば「新しい事業を始めよう」と思っても、定款変更が必要となり、変更するのにも時間がかかりますので、民間団体のような身軽さはないと言えるでしょう。
2.情報公開の義務
毎年、事業報告書や収支計算書などの提出及び資料の備え付けと、その資料の情報公開が義務付けられます。
また、経理は、正規の簿記の原則に基づいて処理を行わなくてはなりません。
3.課税対象として捕捉される
法人としてきちんと税を負担することになります。
法人税、法人住民税、消費税などがありますが、課税対象となるかどうかは事業内容等により異なり、特定非営利活動にかかる事業であっても、法人税法上は収益事業となることもあります。
4.残余財産が戻ってこない
NPO法人が解散となった場合、残余財産は定款で定めた者(他の特定非営利活動法人、国又は地方公共団体、公益法人等、定款で定めることができる残余財産の帰属先には規制があります)に帰属しますが、その定めがない場合には、国又は地方公共団体に譲渡することになります。
基礎知識 FAQ
◆ 「非営利」の意味
「非営利」とは、収益事業を行うことができないということではなく、団体の構成員で利益を分配しないこと、財産を団体の構成員に還元しないことを意味します。
利益を目的としている株式会社では、利益がでれば株主に分配しますが、NPO法人で利益が生じた場合には法人の活動費用に充てなければなりません。
また、NPO法人が解散する場合にも、残存する財産を一定の帰属先に譲渡します。
なお、役員に対する報酬や従業員の給料については、利益の分配には当たりません。
◆ 「不特定多数の利益」とはどういうことですか?
NPO法人では、特定の人間のみの利益を活動内容とすることはできません。
ですから、構成員の互助のような活動は認められません。

しかし、この「特定」という意味は可能性を考慮したもので、例えば、ある難病の患者が1人であったとしても、理論上その病気にかかる可能性はみんなにあるものであれば、現在の患者が1人であったとしても不特定多数といえます。
次に、人数がたくさんいても、その受益者の範囲が限定されていれば特定と考えられていますので、地域限定の活動には注意が必要です。
所轄庁によって対応は異なりますが、基本的には市町村が最小の単位との取り扱いのようです。実際の申請時には担当部署で確認してください。
◆ NPOとボランティアの違いは?
ボランティアは自己の意思でやりたいときにのみ、活動するものでやるのも自由、やめるのも自由なのが、原則です。
これに対してNPOは法人格を持ち、継続的に公益な活動をしなければなりません。
また、その活動は毎年計画をたて、予算組みをして、1年間の活動結果を所轄官庁に報告する義務もあります。
◆ NPOの認証に、活動の実績は必要ですか?
他の非営利法人、例えば社会福祉法人や社団法人には、2年以上の活動実績が求められますが、NPO法人ではこのような実績を求められることはありません。
◆ 社員とは何ですか?
NPO法人では、法人の構成員のことを法令上「社員」と呼んでおり、NPO法人の設立には社員(構成員)が最低10名以上必要です。
また、NPO法人の社員には、不当な制限をつけることはできません。
◆ 役員の欠格事由には何がありますか?
NPO法では、役員について以下の欠格事由を定めています。
  1. 成年被後見人又は被保佐人
  2. 破産者で復権を得ない者
  3. 禁錮以上の刑を受け、その執行の終了または執行猶予期間満了から2年未満の者
  4. NPO法、刑法204条(障害)、206条(障害及び傷害致死の現場助勢)、208条(暴行)、208条の3(凶器準備集合及び結集)、222条(脅迫)、247条(背任)、暴力行為等処罰に関する法律、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(第31条第7項を除く)のいずれかにより、罰金刑を受け、その執行の終了又は執行猶予期間満了から2年未満の者
  5. 暴力団の構成員等
  6. 所轄庁から認証を取り消されたNPO法人の、当時の役員で、認証取り消しから2年未満の者
◆ 役員はどんな責任を負うのでしょうか?
理事は、NPO法人を代表する業務執行責任者です。
法人はその目的達成のための事務の執行をさせるために、理事にこれを委任したものとみなされます。
そのため、理事は善良な管理者の注意を持ってその職務を遂行すべき義務を負います。
理事がこの注意義務を怠り、法人に損害を与えた場合には、法人に生じた損害につき、賠償しなければいけません。

また、監事は対外的な代表権や業務執行権はありませんが、理事の業務執行の状況を監査することなどを行う機関ですので、その責任を怠り法人に損害が生じれば、監事も法人にその損害を賠償する責任が生じることになります。